第13章 暴かれる本性
「あれ、滝井の奴どこいった?」
「怖気付いて逃げたんじゃねぇの?」
「あいつが地獄にでも落ちたんじゃね?」
「これよりもあの子、誰だ?」
「ざまぁみろ」とゲラゲラと笑う奴、目の前の少女から目をそらすことができない奴など場内はざわついている。
そんな中、少女が口を開いた。
『あなた達から先に地獄に送ろうか?そしたら身をもって体験できるよ?地獄がどんな所なのか。そしたら皆に教えてあげればいい。まぁ、帰ってこられないと思うけどね』
微笑みながら、しかし目は本気を物語りながら放たれたその言葉は重く、隊士たちの背中には冷や汗が流れる。
隊長、副隊長、全隊士たちが彼女へと注目する。
青のメッシュが入った流れるような漆黒の髪
引き込まれるような金と紫のオッドアイ
雪のように白い肌
ぱっちり二重に柘榴のような紅唇
まさに傾国の美女と言うにふさわしいその容姿に全隊士が釘付けになった。