第2章 〜 再会、新しい出会い 〜
✾ 葵side ✾
教室のざわつきが収まってないけどずっと入口にいてもなぁと思い座席表を確認する。
………座席表を見て私は驚いた。
クラス表を見た時に目に入った“ 月島 蛍 ”という名前が私の名前の書かれた枠の後ろに、“ 山口 忠 ”という名前が隣にあったからだ。
なんという偶然………
そう思い、私の席である窓側の列の後ろから二番目の席に座る。
クラスのみんながヒソヒソとこっちを見て話してるのが気になって前の席の本を読んでいる男子に話しかける。
葵「あ、あの… 周りの人たちがこっちを見てヒソヒソ話してるけど何事でしょうか……」
振り返った男子は顔を赤くしながら「多分君のことだよ」っと教えてくれた。
…………って私!? 何かしたっけ!!?
それよりも! せっかくのチャンスなんだ!
自己紹介して、仲良くなってもらおう!
自己紹介をしようと思ったのは良いものの何から言ったらいいのかわからない。
さっきから「えっと………あっ、と………」しかでてこない。
それなのに相手の男の子はじっと待ってくれている。
葵「あ、あの……な、名前……」
??「名前? 確か国見 葵ちゃんだったよね?」
「座席表で見たよ」と黒板を指さしながら言ってくれた。
そ、そうだよね!みんな自分の前の席の人の名前とか確認するよね!
私“ 月島 ”さんと“ 山口 ”さんしか見てない!
「はい…」と返事しながらも昔と変わらないダメダメなところに落ち込んでいると男の子は苦笑いで
夏川「そんなに気にしなくていいよ。 俺は夏川 優大! よろしく!」
と、自分から名乗ってくれた。
なんていい人!
葵「よ、よろしく…!」
そう言った時自然と口角が上がるのが分かった。