第2章 〜 再会、新しい出会い 〜
✾ 縁下side ✾
倒れた田中のことを心配してくれたうえにタオルで冷やしてくれていい子すぎる!と感動したところで大地さんが八王子先生に声をかける。
「あのもう練習終わらせた方がいいですか?」
「ん? そうだな! ついでにパイプ椅子並べるの手伝ってくれると助かるかな」
「はい! わかりました!」
そう言って、八王子先生の後ろにいる田中を心配してくれた子を見る。
その視線に気づき、ハッとして、
『あ……。 一年の国見 葵です。 新入生代表のスピーチで来ました!』
と、自己紹介してくれた。
さっきの田中の時といい今のハキハキした感じといいすごく元気な子なのかな?
“ 白崎 葵 ”や“ 舞姫 ”とは違う感じの大人しい子…
苗字も違うし別人かな?
……けど、女子高生にしては小さい身長(もしかしたら背の高い小学生よりも小さいんじゃないか?)、綺麗な大きい瞳に形のいい唇…
彼女は世でいう美少女なんだろう。
国見 葵さん……
さっきから国見さんを見る度にどこかでドキドキしてる自分がいる。
なんだ? これ…