第13章 GUN SLINGER【レイR18】
また一発、弾を的の中心に当てた後、は溜息をついた。
「シンがね、ルナマリアとキスしてたの……」
さらにもう一発、同じく真ん中を撃ち抜く。
「なんか、納得いかなくて」
また一発、的の中心を的確に撃つ。
「ルナは、アスランが好きだと思ってた」
そう言うの肩は震えていて、次に撃った弾は大きく中心から外れる。
「もう、ムカついてたまらない」
そう言って、は銃を静かに置いた。
は今にも泣き出しそうだ。
彼女はシンが好き、だから。
「こんなところでウジウジしてる自分も嫌……」
今、はすごく傷ついている。
誰にだって、こういう時はある。
こんな時、誰かに優しくされたのなら。
その優しさに、縋り付きたくなるから。
「なら……俺とするか?」
それを利用した俺は、なんて狡いのだろう。