第11章 研究日誌【アスランR18】※未完作品
5月1日
昨日は結局とは風呂に入れなかった。
「『病気』を俺にうつしたくない」のだそうだ。
もちろん、は病気じゃないし、俺にうつる心配もいらないのだが。
「アスラン……」
リビングで本を読んでいた俺に、がおずおずと話しかけてくる。
「?」
「お喋りするだけならうつらないよね?」
一体どれだけ、俺の嘘を信じ込んでいるんだろうか。
「俺にはうつらないよ」
自分も、どれほどの嘘を重ねていくんだろう。
「なら、そばにいる」
「おいで」
華奢な身体を抱き締め、頬にキスをする。
大切な実験対象なんだ、これくらい当然だろう?
「ねぇ、アスラン」
「……?」
「病気、アスランなら治せるんだよね?」
真剣な瞳でそう言うを見ても、罪悪感なんて感じない。
それどころか。
「俺じゃないと治せないよ」
さらに嘘を重ねたくなる。
「そっか…」
昨日みたいなことだけじゃ物足りない。
もっともっと、を乱してやらないと。
実験、が出来ないから。
「治りたいだろ?」
「うん……」
頷くの頭を撫でてやる。
「それじゃ明日、ちゃんとを治してあげるよ」
は俺の実験対象。
だから、何をやってもいい。
だって、それを望んでいたんだから。