第20章 わがままにゃんこ【アウルR18夢】
行為が終わった後、アウルと私は他愛もない会話をしていた。
「はなんで、一人でこんなところに住んでるの?」
「え?」
腕枕をしながら私の髪を撫で、アウルは話し続ける。
「その……周りには誰も住んでないし、もっと人の多い町に引っ越さないのかなって」
「……確かに、ここにはなにもないけど、ここにしかないものだってあるんだよ?」
「ここしかないもの?」
身体を起こし、床に落ちていた衣服を羽織ると、窓の前に立つ。
「この森の奥に小さな湖があるの。そこの周りにしか咲かない花があって、すごくキレイなの。今は、そこに繋がる道は、倒れた木で塞がれていけないんだけどね……」
「そこにしか咲かない花、か……僕も見てみたいな」
そう言うアウルはどこか淋しそうで、その表情にほんの少し胸騒ぎを覚えた。
「いつか二人で行けたらいいね」
「うん」
アウルはそう言って、私を強く抱きしめる。
彼の温もりが心地良くて、そのまま深い眠りへと落ちていった。