第20章 わがままにゃんこ【アウルR18夢】
ザアザアと、相変わらず激しい雨が続いていた。
家に連れてきたのはいいけど、これからどうしよう。
知らない人だし、
でも連れてきたのは自分。
とりあえず名前でも聞いておこうかな。
「あの……名前は?」
「僕?僕の名前は…………タマ?」
「え?うそでしょ!?」
タマって…………冗談だよね。
それとも、本当に?
どう反応していいのかわからず、黙って彼を見た。
「もしかして本当だと思った?ばっかじゃないのぉ?いくらなんでも『タマ』なワケないじゃん!」
「…………」
か、可愛い顔してるのに性格可愛くない。
やっぱり捨て猫は拾っちゃダメだったかもしれない。
「アウルだよ…………アウル!」
「アウル?」
彼を連れて来たことを後悔していると、彼が小さな声で呟いた。
「そっ!僕の名前だよ。……で、そっちは?」
「私は、」
「……か、拾ってくれてありがとうな!」
そうやって無邪気に笑う彼、アウルはとても可愛い。
その笑顔を見ていると、孤独感が消えていく感じがした。