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あんなに一緒だったのに【ガンダム種D】R18

第20章 わがままにゃんこ【アウルR18夢】


彼との出会いは雨の中だった。

その日、町に買物をしに行った帰り、急に雨が降ってきて私は急ぎ足で家に向かっていた。
町から私の家はすごく遠くて、日が沈んでしまうと辺りは真っ暗になってしまう。

人気のないところを1人で歩くのは恐く、なんとか日が沈む前に帰ろうと足を速めたとこだった。

「ねぇ!」

「えっ?」

ふいに誰かに声を掛けられ、少しドキドキしながら声の方へ目をやると、そこには少年が座っていた。

「君、この辺に住んでる子?」

「え……あ、はい。この先をずっと進んだところに住んでます」

知らない人と話すのは苦手だけど、その人はずぶ濡れの身体とたくさんの傷を負っていて、なんだか放ってはおけなかった。

「僕……行くところがないんだ。にゃ~って鳴いたら僕を拾ってくれる?」

「拾うって……貴方を?」

空色の髪に碧色の目をしている彼は、子供みたいな笑顔を私に向ける。
そして。

「“僕は捨て猫みたいなものだから」

そう、屈託も無い笑顔で言った。

その笑顔と綺麗な目は、思わず魅入ってしまうほど。
だから私はつい……。
碧い目をした、捨て猫を拾ってしまった。

それが彼との出会い。

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