第3章 ストロベリーkiss【種DシンR15】
その頃は。
「シンのバカぁぁ!次の戦闘でインパルスが半壊しても助けてあげないんだからっ!」
ザクファントムのコックピット内でボードを荒っぽく叩きつけながら叫んでいた。
「シンは子供っぽいし、ザラ隊長の前だといっつもイガイガしてるしさ。バカみたい!」
でも。
「ふぇ……ひっく」
それでもシンが好き。
「こんなに好きなのに」
の目からは涙が溢れていた。
インパルスの整備が出来ない以上、シンとの接点がなくなってしまったから。
「」
ふいに呼ばれたが顔を上げると、そこにはシンがいた。
「シン!?どうしてここに?」
は慌てて涙を拭き、平静を装おうとした。
「その、俺……あんまりのこと考えずにキツイこと言って悪かった。俺、わかったよ。今のを見てわかったんだ。その……」
「え、それって……」
シン、鈍感なのに。
やっと私の気持ちに気づいてくれたんだ。
「シン…っ」
「俺、が泣くほどイチゴチョコ好きだってわかんなくてさ。そこまで思いつめるとは思わなかったし……」
えぇ?
「だから、またインパルスの整備してくれよ。俺、にやってほしいんだ」
どうしよう。
嬉しいこと言ってくれてるけど、なんか誤解してる。
つっこんであげたいけど、シンの顔があまりに真剣だからツッコミ不可能。
ここはもう、最後までシンの話を聞くしかない。