第16章 ハーバルエッセンス【シンR18】
シンがを強引に突き上げる度、はギュッと目をつぶって辛そうな表情をしていた。
その表情に、シンは顔を歪ませる。
「……っ」
このまま、の中をぐちゅぐちゅと掻き乱すように突けば、シンは呆気なく果てていたあろう。
けれど、シンはそうはしなかった。
ピタリと動きを止めると、の体から離れた。
「……シン?」
「が悪いんだ……」
声を震わせながら小声で呟くシンに、は身を起こして彼の顔を覗き込む。
「アスラン隊長とレイから……と同じ香りしたんだ。それって……そういうことだろ?俺にはだけなのに……はっ!」
「シン、あ、あの……」
「俺はを手放したくない。でも、こんなことしか出来なくて……」
シンはそう言うと、ツウっと涙を流す。
そんな彼に、は少し考えるそぶりをしてから、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「シン、私……浮気なんかしてないよ?」
「けど!」
は少し顔をしかめると、何かを思い出したかのように立ち上がった。
「えっと……ちょっと待ってて」
そう言ってはバスルームに行き、何かを手にして戻ってきた。
「シンが言ってる香りって……コレのこと?」
が差し出したのは、シャンプーだった。
「え、シャンプー?」
からシャンプーを受け取り、それの香りを嗅ぐと、と同じ香りがした。
「あっ!」
「コレね、最近地球で“快感シャンプー体験”ってやつで流行ってて……すごくよかったから色んな人に奨めてたんだけど」
「はぁっ!?」
つまり、それって。
アスラン隊長も、レイも、同じシャンプーを使ってただけってこと……だよな。
俺って……すっげーバカだ。
「その……」
になんて言ったらいいんだろう。
ただ謝るだけじゃ、足りないくらい酷いことをしてしまった。