第15章 ちょっとこわい
もし人を蘇生できる能力があったとしても、簡単には使ってはならないという。
それは、世の真理に背き、生の理を崩すこととなってしまうから。
偉い先生たちは、白い箱に閉じ込めた私にそう言った。
私がここにいることを、完全に否定されたようで、少し辛かった。
色んなことを試されて、色んな機械に通されて、私は私であることの確認を繰り返された。
DNA鑑定の結果では、体もどうやら自分の物だと確信が持てた。
なのに、何故、一度切断させる必要があったのだろうか。
それでも、私は気にならないけど。