第13章 お帰り
理解もしたくない狂った考えだ。
「一度飼ったペットだ。
最後まで責任を持つのが飼い主だ」
先手を打ったつもりで攻撃をしかけたが、隣の死柄木にあっさりと止められる。
彼らはこの研究を脳無に役立てるとでも言うのだろうか。
どちらもいずれは恐ろしい凶悪な兵器となる。
ここで終わらせるしかない…!
無我夢中だった。
あまりにも激しい攻防で、軽い脳震盪を起こした。
フラフラとした視界、暗い部屋だったのが、急に眩しい程の光。
異変に気付いたオールマイト達が駆け付けてくれたのは、後に悟った。
瓦礫の中、奥底にある巨大な水槽に、まるで肉塊のようなグロテスクな物体に、胎児のように丸まって眠るがいた。
残る渾身の力をかき集め、そのガラスを破壊する。
血生臭い水が溢れ、粘着性の膜がまとわれた身体が同時に流れ出てきた。