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【ヒロアカ】コスミックロジカル【裏】

第9章 きもちわるい


「私のこと、気持ち悪くないですか?
私、身体違う人で…っ、しかも、動いてる死体で…!!」
あまりの恐怖に涙すら出てこない。
けれど、泣きそうで、辛くて、嗚咽と一緒に食べた物が込み上げてきそうで。
「大丈夫だ」
「…っ、いつも、そればっかり…っ!!
私は…いつも、必死なのに…っ!!
生きていることすら訳がわからないのに…、先生しか、頼れないのに………」
背中を撫でるのをやめて、私の手を掴んで、無理やり胸に宛てさせられる。
「心音、あるだろう。
お前は、生きているんだ。
もしかしたら違う身体かもしれない。
だが、脊髄も神経も、全部今お前の脳と一つになっている。
血液が循環している。
は、だ」
「……」
そうか。
今私は、他人のものかもしれないけれど、一つの生命体として、ここにいるんだ。
妙に納得いく説明で、すっと、胸につっかえていたことが落ちていく。
「兎に角、これで一歩進める。
自殺死体を集めているという事実を確かめてくる。
そこでまた何かあったら、話そう」
「……お願いします…」
ゆっくり頷いて、全てを任せる覚悟を、決めるしかなかった。
「あと」
「?」
「や、また今度にしておこう」
最後に、と優しく頭をぽんぽんとしてくれて、急なことに私は顔が熱くなってしまった。

結局また痛みだした首のせいで、その日は勉強どころじゃなかった。
雨の音がやまない。
明日は、晴れるだろうか。
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