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【ヒロアカ】コスミックロジカル【裏】

第7章 しんどすぎる


「鍵閉めたか?」
「はい!」
今日は二回目のお出掛けだった。
先生は私に目立たない服を着せ、
「父の弟の子供の子供、ということで、いいか」
「……は、はい!」
「よし、もし見つかったら、そう言ってくれ」
ざっくりとした打ち合わせをし、日用品と食材の買い出しに行く。
「俺はあまり食事はしない。
食べたいものを適当に詰めとけ」
「は、はいっ」
適当な食材と調理器具をまとめて籠に入れ、カートをからから言わせながら店内を回った。
ついでに、と何着かお洋服を買って貰う。
申し訳なさで縮こまりそうだった。
「なんだかんだ必要な物だろう?」
と言ってもらって、やっと納得しようとした。
「そのかわり、家事は頑張ってくれ」
と優しく言われ、私は声も出ないほど嬉しくて、うんと頷くことしか出来なかった。

不意に、スーパーに警報が鳴った。
『店内のお客様にご案内です!
ただ今、一階駐車スペースに暴走車が突入し、大変危険です!
ヒーローと警察が駆けつけるまで今しばらくその場から動かぬようお願いします!』
「え…!?」
次の瞬間に、横にいた先生はもういなかった。
どうしたらいいかわからず、不安で固まる。
一人で知らない場所だ……。
その場で震えていると、ふわっと身体が持ち上がる。
「!?」
大きな鮫の形のヒト?
それが私を持ち上げている。
「先輩、いゃしたぜ!コイツっすよね?」
「ああ?」
もう一人いた海の生き物みたいなヒトが私を確認する。
「んだな。被験体5531だ」
「やだっ!離して…っ!!」
大きな手に乱暴に包まれて怖くて暴れる。
「っせーな、さっさと連れてくぞ」
大きく開いた穴から出ようと鮫のヒトが抜けようとする。
「…っ!!」
もう戻れない……、そう確信した。

どうなったかは、瞬時には理解できなかった。
その大きな手から私は解放され、重力に引っ張られる感覚がした。
落ちる!
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