第47章 【番外編】計画通りなフルーツ盛り
綺麗にしてもらってから、メロンを口に入れられた。
さっきの味が、綺麗になくなる。
勿体無い気もしたけど、先生なりの優しさなのかな、と自分を納得させた。
髪を撫でられながら、また一口食べさせられる。
夢のような一時だ。
普通の恋人なら、こうして、ホテルで普通に過ごしても、おかしくなったのに。
先生は平然と元の世界に戻っていける。
私はいつでも、おいてけぼり。
たまに寂しくて、悔しい。
「遅い」
朝ご飯の列に並ぶと、最後尾で監視をしている先生に声を掛けられた。
「す、すみません…」
(先生のせいだけど……)
むっとしながら見上げたら、気付かれたのかニヤリと笑われた。
「な、いい部屋だったろ?」
通りがかりに、そっと耳打ちされた。
先生の考えはとても計画通りだったようだ。
そして、私の寂しい気持ちも、筒抜けだったらしい。
だからこそのあの部屋……。
それにしても。
普通に修学旅行もしたかったと、それはそれで複雑。