第44章 【番外編】薫
行き場のない指先にきゅっと力が入り、シーツを握りしめた。
「…っ!はぁ、は、あぁっ…!!」
遅れて声が出て、玉のような汗が吹き出る。
「飛ばしてるな…、後が保たないぞ?」
「うう……」
先生はまたクリームを手につけると、私の真ん中にゆるりとおいた。
「ひゃっ」
冷たさに思わず身震いがする。
それだけ自分の身体が火照ってることに吃驚するし、何故そんなことをするのかもわからない。
薔薇のエッセンスオイルのような、甘くて華やかな香りがする。
やがて馴染ませるように手を添えられ、ゆっくりと指が滑る。
「んんっ」
触れられているせいで、じんじんと熱を持っていくのかもしれない。
唇をまた重ねられ、たまに頬に触れる髭にすら敏感に反応してしまう。
逃がしきれなかった熱が下にまた集まっては疼くのを感じた。
はしたないとわかってるのに、ごくりと生唾を飲み込む。
指が割れ目に沿い、ソコに触れるとあまりの擽ったさに身が捩れた。
「!!!」
そのままずぶりと音をたてて、先生の綺麗な指が挿入る。
「…っ!!」
滑りのあるクリームのせいで、いつもより柔らかく感じる。
ただ、動きに合わせて私のナカもじわじわと熱を持っていく。
「いやあ…!ぁ、あっ、ふぁあ……!」
内側から芽の裏側を引っ掻かれ、一番弱い奥を突かれるとたちまち昇り詰めてしまう。
「い、いや、いやぁあ…っ!!!!」
爪先にまで力が入り、逃がした快感の後は痙攣が止まらない。
「…ん、はあぁ…あっ、あっ…」
先生がゆっくりと私の体を持ち上げ、いつものように首に腕を回すように指示される。
意識はもうほとんど残っていないけど、これ以上のものを植え付けられたらと思うと、怖くて腰を引いた。
「せんせ…!やだ、こわい、こわい…!!」
逃げたいのにがっしりと太股を捕まれて、どうにも出来ない。
「気持ち良さそうだぞ?」
「いや…!おかしくなっちゃう……」
「そう簡単にはならねえよ」
「うそぉ…」
ぴたりとそれが宛がわれる。
お腹に沿って、どこまで挿入るのかを外側の感覚で伝えられ、私の本能がそれを拒めない。
たらたらとだらしなく蜜が垂れていく。