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【ヒロアカ】コスミックロジカル【裏】

第5章 胸糞悪い


もしかしたら、それは大間違いだったのかもしれない。
そのざわつきの正体は明確にはならず、更に目の前の少女には恐怖という感情を植え付けてしまった。
「…っ!!」
それは静かに拒否し、そして、手元から大切な宝箱を落とした。
かぽ、っという情けない音が僅かに部屋に反響した。

恥ずかしそうに、と言えるのかはわからない。
顔を赤くはしていたが、それは照れなのか憎悪なのかまではわからない。
「なんだ、こういうのは知ってるのか」
素の好奇心が先に出て音になった。
は聞いてから頷いた。
「お、覚えてたから……」
「じゃあ、他は……」
唇を指で撫で、上を向かせる。
その表情がよく見たいと、好奇心が更に疼く。
先の事を問おうと顎に手を添えたところで、彼女の首に縫い目があることに気付いた。
「!」
乱雑なそれは、とても医療従事者がやったものとは思えない。
そして一周、彼女の首を回っている。
動脈に指を添え、そこが一番深いことに気付いた。
「………」
普通の人間なら、間違いなく……。
いや、我々ですらそうなっていたはずだ。
相当治癒に長けた個性がないと、もしくはそこから再生できるなどの特別な能力がないと、それは不可能だ。
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