第27章 まっててくださいね

数日の間は、新聞に載ってしまった為に色んな人に質問攻めだった。
個性のことは内緒にしたかったので、そこには触れないようにして少しずつ、自分で何があったか整理するように話した。
よかったのは、誰も先生とのことを聞いてこなかったこと。
ヒーローだしそんなもんじゃない？と。

でもゴシップ記事の方にはバッチリ取り上げられてしまい、先生は舌打ちをしていた。
「これだからあの業界は…」
と愚痴を溢していた。
その記事のせいで、各方面から声が寄せられる。
話が膨らみに膨らみ、私と援助交際か、とまで言われ、先生達は保護者対応に追われて忙しそうだった。
轟くんが唯一、心配で声をかけてくれた。
「しょーがない、よね……」
「まあ、あの人のマスコミからの嫌われっぷりからするとそうなるよな…」