第22章 すまない
汗がびっしょりだったはずなのに、すっかり綺麗にされている。
「…っ!!す、すいません…っ!」
飛び起きて謝ろうとしたのに、身体は全く力が入らない。
へなへなとベッドに倒れる。
お水を買ってきてくれたらしい先生が、冷たいボトルを渡して隣に座った。
「あ、ありがとうございます……」
「……不本意だ…」
「……?」
「こっちの話」
先生は落ち込んで項垂れる。
「え…?ご、ごめんなさい、何か…しました…?」
「いや、こっちの話……」
先生は朝まで隣にいてくれたけど、私が寝付くまで、相当落ち込んでいたらしく、ずっとため息が聞こえてきた。
らしくない一面を見れて、少し嬉しかった。
翌日、お昼過ぎまで寝てしまって、初めて学校を無断欠席してしまった。
先生は、責めるでもなく、ただ一言、すまない、と謝罪をしてきた。