第22章 すまない
「ちゃん」
「うん?」
ヒーロー科の女の子達が話し掛けてくれた。
談話室で本を読んでいた時だった。
「この前のデート、どうだった?」
「でっ!!!」
ああ、そんな話をしてた、と言われてからぼんやり思い出した。
そうそう、先生の仮設定がとんでもないことになってた。
………名前すら思い出せないが。
「あ、うん、楽しかっ……」
それと同時に、その後のことも思い出し、一気に顔が熱くなった。
ケーキの味すら、思い出せない。
凄く幸せな一時だった。
「それでね、この前ミッドナイトが、
『女の勝負は下着から決まるのよ!
何か勝負がある時は、下着から気合いを入れなさい!』って」
「そ、そう…」
「だから、次のデート用にって」
「!?」
すっと差し出されたのは、凄くかわいくて上品な紙袋だった。
手持ちがリボンなのがお洒落。