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【ヒロアカ】コスミックロジカル【裏】

第21章 どういういみですか?


「勘弁してくれ、どういうつもりだ」
珍しくかなり怒った声で言われた。
怖くて、どきっとしたけれど、それよりも、一人で部屋にいることの方が、嫌だった。
「…怖い」
「ここのセキュリティなめてんのか?
鼠一匹入ることは出来ない。
わかったらさっさと…」
「やです…!」
先生はむっと眉間にしわを寄せてから、勝手にしろ、と呟いた。
懐かしい殺風景なお部屋が、なんとなく安心する。
「先生…、怖いんです…。
なんで、わかってくれないんですか?」
「わかってる」
「わかって、ないです…」
毛布を被りながら、パソコンのブルーライトに照らされる後ろ姿を見る。
所詮、私と先生の関係は、そんな浅い関係。
私だけの、重たすぎる片想い。
「迷惑じゃないって言ったり、なのに怖いのはわかってくれなかったり、先生がわかりません…」
「わからなくていい」
「私、先生の、なんなんですか?」
「……聞きたいか?」
「……もういいです、今のでわかりました…。
もう、帰ります…」
初めて、先生にがっかりした。
私を守ってくれるわけじゃないのだと、改めて理解したというか。
ベッドから出て、玄関に向かう。
それを、あっさり、止められる。
「…なんなんですか…。
もう、いいです…、明日、授業で寝ないように気をつけます…」
「震えてるな」
「怖いって、言ってるじゃないですか…!」
私の手を握る先生の手が、あまりにも優しくて。
予想してなかったことに動揺して、涙が流れてしまった。
「せ、せんせい…!」
「お前の気持ちはわかる。
仕事終わったら、行くつもりだった」
「うん…」
「ただ、来るのは、俺が無職になる。
次からはやめてくれ」
「ご、ごめんなさい…」
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