第3章 ここにいろ
との生活を始めて数日。
やはり戸籍や身分証明のない子供に施設紹介は難しく、いい返事は未だにない。
身辺調査もいい連絡は全くと言っていいほどない。
悩みというものは、何故日がかさむとこうもでかくなっていくのか。
それが頭から離れず、エネルギーチャージすら喉を通らない。
も何を聞いてもわからないと言う。
そんなのは当たり前だが、あまりにも上手く物事が進まないことに苛々が募っていく。
彼女は毎日適当に自分の置いた食事をし、毎日の家事だけはしてくれている。
一応やり方は教えれば覚えてくれるし、至って普通に生活は送れるらしい。
夜中は、仕事をしていれば後ろからすすり泣く声が変わらず聞こえてくる。
傍に寄っては優しく背中を撫でることしか出来ない。
他にどうしろと言うのか。
放っておくことも勿論出来るが、無駄な同情のせいで突き動かされた以上は、そうするしかない。
まだ自分の心に大きく残っていた青臭い正義は、生きていたようだ。
生徒にあまり強く言えたものじゃない…という反省を少しした。