第20章 くる
校外授業でどうしても取らなくてはならないものがあった。
外出禁止令は解かれていないが、必須科目で、出席日数が足りない私はそれを休むと留年してしまう。
「……そうだな……。
休ませると、逆に怪しいな……」
顎に手を添えながら、先生はしばらく考えた。
「私もなるべく、担任の先生にくっついておきますので…」
「俺が上手く行ければいいんだが……」
「うーん、なんとか、します!」
まだまだ私を狙っている人達は減らないらしい。
その特別な個性を狙って、とのことだから、まだ私の中に潜在しているのだろう。
それがどんなものなのかは、私の死体に何かしたその人しか知らないわけだけど。
自分に、どんな力があるんだろうか。