第8章 HERO!
10分も経ってないくらいだろうか
いつもと変わらぬ表情で
帰ってくきたユキ
ジョーク「おぉ!どこいってたんだ?」
「ちょっとお花摘みに行ってました」
ジョーク
「ブハッお花摘み!ウケる!!さてはお嬢様か!
イレイザーどうした?結婚するか!」
相澤「しない」
緑谷「いって」
なんて個性だ……!
建物のある所では使いづらそうだ
しかしマズイぞ
分断されてしまった!!
この状況傑物学園の術中だ!
早く皆と────誰かと合流しないと
一人でいたらやられちゃう
互いを活かすような連携や戦況判断の
年季が違う 一年の訓練の差だ
経験値だけじゃら埋まらない差……!
全国の強い人たち────
なんでだろう
なんかちょっとドキドキしてきた
その一瞬で緑谷の肩に付けた
ターゲットが発光した
緑谷「?!」
ケミィ「当たった ダメですよボーとしてたら」
目の前から当然現れた?!
ケミィ「ピンチなのに笑ってるなんて変なの」
この人は士傑高校の────!!!
ケミィ「カッコイイねえ
こういう乱戦が予想される試験だと
まず情報の多いとこを狙うみたいな
発想する人もいるらしいの
だから雄英が早めに脱落してしまう
可能性を考えて会いに来たの」
緑谷「よく…喋りますね…」
すぐに傑物学園や他校が
束になってやってくる…
悠長に話してる場合じゃない…
のは分かってるハズだよな
仲間のサポートがあるのか
はたまたよっぽどの自信家か
しょうがない
やられないようにしなきゃ
緑谷「えっ」
(また、いない!)
スっと緑谷の背後にまわるケミィ
ケミィ
「こんなのボールで殴ればいいんじゃんね」
ギリギリで緑谷はその場を足の力で除けた
緑谷(反……撃!!!
が出来ないんだよな
あの人ちょっと目え離すと消える!)
ケミィ「消える個性だと思ってる?
私はただ隠れてただけよ」
緑谷の背後をとり上から組み敷かれる
緑谷「しまっ……」
ケミィ「これは技術
相手の視と聴から私の存在を逸らすのよ」
緑谷「士傑では、
そんな事も修得できるんですか!?」
ケミィ「コツは訓練を訓練と思わない事
次は私ね。あなたはなんでヒーローを
志してる?名誉?誇り?誰の為?
あなたの事がもっと知りたいな」
緑谷は力を地面との間に作り反動で跳ね返る
緑谷「ぬんっ」
ケミィ「わっ」