第4章 Plus ultra!!!!
【そのシールドにも限度があるんだろ
そんなに一度に出しまくって体力もつのかよっ!】
「あなたなんかに
壊されるようなシールドじゃない!!!」
私の意識が途切れない限りこのシールドは
絶対に壊されない最強の盾なのだから
【流石にキツいんじゃないのか】
さっきの壊れた岩山から
欠片をこちら目掛けて投げつける
「くっ…」
絶え間なくシールドに攻撃をされる
シールドの振動が直接自分自身に
反映されるのがデメリットだ
10分経過
シールドが薄まって来てしまった
「なんで…!」
【最初っからお前の意識を
飛ばすためにやってんだよ】
口端から血を流しながら
シールドを張るのを辞めないユキ
緑谷「先生…!」
「私は大丈夫…!
私が行く手を止めるから
洸太を連れて逃げて!」
バリと結界の割れる音がする
「うっ…!」
ユキの意識はしっかりしていたはずなのに。
「くっ…!!バリアボム」
(なんで、なんでなんで…シールドが壊れたの
意識はあるのに………!)
数百の小丸いバリアを出して敵の視界が悪くする
【お前の今の力じゃこんなもんかよ!】
随分と弱っていたみたいで
簡単に振り払われてしまう
技の強度が脆くなってしまっていた
これでは時間稼ぎにもならない!
(まただ…こんなに簡単に…
私のバリアが……振り払われるなんて)
ユキの心に黒い陰のような物が
墨汁の様に広がっていった
「逃げてぇ!!」
【血ィ見せろォ!!!】
敵はユキの方へ勢いよくくるも
緑谷が敵の攻撃を受け止めた
「緑谷くん…」
守ってくれようとする緑谷をみて
トリガーが外れたように思いっきり下から
敵の顎に向かってアッパーを噛ます
上に少し浮き上がった敵を緑谷とユキは
敵より上に飛び上から下に思いっきり顔を殴った。
早く逃げて!これ以上先には行かせないから!
洸太くん逃げて!!!
うぅ、うわァァァ!
足がすくんで
その場に崩れ落ちる洸太
火事場の馬鹿力が解けたユキは
腕を負傷したようだった口から血反吐を吐いて
それでも尚 目は死んでいなかった