第13章 ACADEMIA
死穢八斎會所有地
地下
死柄木【随分と殺風景な事務所だな】
治崎(オーバーホール)
【ゴチャついたレイアウトは
好みじゃないんだ】
テーブル一つに長椅子が
二つ向き合うように置いてある
壁には一枚死穢八斎會と書かれた物が
打ち付けられていた
死柄木【地下をグルグル30分は歩かされた
蟻になった気分だ!
どうなってるんだヤクザの家ってのは】
治崎【誰が何処で見てるかわからないし
客がなにをかんがえているかもわからない
地下からのルートをいくつかつなげてある
この応接間も地下の隠し部屋にあたる】
ミミック【八斎會(うち)が今日まで生き残ってるのもこういうせせこましさの賜物さ】
死柄木【へぇ、柳組とは随分な差だな】
挑発するように発した言葉
それをスルーして話を進める
ミミック【でだ!先日の電話の件!
本当なんだろうね
条件次第でウチに与するというのは】
ドッサッとソファーに荒々しく座ると
片足をテーブルの上に乗っけた
死柄木【都合のいいように解釈をするな
そっちは俺達の名が欲しい
俺たちは勢力を拡大したい
お互いニーズは合致しているワケだろ】
頭に手を当てて溜息をつきながら
治崎【足を下ろせテーブルが汚れる】
死柄木【下ろしてくれないか?って言えよ
本来そっちが頭を下げる立場だろ
俺たちは好きなように動く
提携っていう形なら協力してやってもいい】
治崎【それが条件か】