第12章 HERO!!!!!
オールマイトは後ろからすごい剣幕で近づいてくる緑谷に気づき、どうして私がここに居ると分かったのかと聞いたが緑谷は答えなかった。
緑谷の真剣な表情にオールマイトは
黙ってまたジョギングを開始した。
緑谷はゆっくり話し出した
オールマイトは足を止めることはなく
耳を傾けた。
緑谷「全部知ってたんですか?
ナイトアイがワンフォーオールを知っていて
通形先輩が後継者の候補だったって…
全部知ってたんですよね…?
なんで言ってくれなかったんですか」
緑谷の声色は怒っているようにも聞こえる
だが、それは違う。戸惑っているのだ。
自分の知らないことを一気に知り
何も言わなかった私に不安を抱いているのだ。
顔を向けず緑谷少年の前を走る私は
言う必要…あったかな?と言った。
オールマイトは一言そういった。
オールマイトの顔が!表情が!
僕には見えなかった。見れなかった。
だけど、オールマイトの声は悲しいような寂しそうななんだか弱々しい声だと僕は感じた
でも自分の思いをぶつけられずにはいられなかった。
緑谷「あるでしょ!!!
新事実ばっかりでよくわかんないまま
否定されて!なによりオールマイトの意図がわからなくて!ひみつにする意図がわからないからモヤモヤする!何で教えてくれないんですか!!僕は後継者として全部知りたい」
悲痛な叫び声をあげる緑谷少年。
私は走る足を止めずに顔だけ振り向いた
必死な顔をして私を見つめる真っ直ぐな緑谷少年の目に私は自分の気持ちを打ち明けた
オールマイト
「この話は君の為にならないと思った。」
緑谷「このまま秘密にされるよりいいです」
オールマイト「後悔するなよ」
緑谷「…はい」
オールマイト
「ナイトアイは元々私の大ファンでね
サイドキックは取らない主義の私だったが
根負けする形で彼をむかえいれたんだ
ともに活動していたのは5年前」
緑谷「知ってます…
前線で活躍するオールマイトの
サポート役でした仲も良かったはずです」
オールマイト
「ああ…だが、6年前
私が怪我によってコンビは解消された
価値観の違いだった」