第16章 7つの輪と変人
宿舎に戻ると、全員がリビングに座った。
ユンギは皆の顔を見ると、座りこう話す。
「全員…言いたい事があんだろ…」
ユンギの言葉に全員が首を縦に振る。
そして、始まった会議。
「俺、最近、上手く笑えないんだ…皆の希望でなきゃいけないのに…、皆に何もしてやれないから、」
最初に話したのはホソクだった。
「ホバ…」
「でも、あの子はそれさえわかってた…、言ってくれたんだ。ホントの貴方の笑顔を引き出すって…、」
その次は彼の友であるナムジュン
「俺も、リーダーとして皆を上手くまとめられないのが不甲斐なくて、それに作詞も上手く行かなくて」
ナムジュンの言葉にマンネ達は目を見開き驚いた。
知らなかった。完璧に見えたから、
ナムジュンの話に、ユンギが悲しげに笑う。
「そうか…、実は俺も作曲上手くいかねえんだよ…、何度、何度も作ってもいい曲になった気がしねぇんだ…、」
ユンギの言葉は本当に辛そうで、メンバーの顔を歪める。
そして、4番目は長男だ。
長男は皆の話をゆっくり胸に入れ、彼女の事を思い出す。
あぁ…、ほんとにあの子のおかげなんだ。
明るく、誰よりもハッキリしている彼女…、
だから、彼等は話した。辛く隠したい事も…、
「僕は、長男だけど、皆を支えられるほど力がないのが嫌だった。見て見ぬ振りをして来ただから、それが辛くて、僕は皆が苦しんでいるのを見るだけでね…、」
ジンの話に皆は優しく笑う。
その中でもジョングクが涙ながらに言った。
「俺も、ヒョン達が辛いのに…何も出来なくて、でも、言ったらもっと辛くなるんじゃないかて怖くて、でも、レイさんは言ってたんです…、変わったっていいって…だから、変わらなきゃって思えたんですよ…、だから、俺は変わりたい。今から別に違う何かに……」
壊れた何かを戻すのは、難しい…最近サボり気味の練習ももう一度やりたい。
あの7人で全力だった…最初の時のように…、
ジョングクの涙を全員が理解した。
だって同じ気持ちだったから、
そうして、最後はクオズのみ、どこまで行ったっ…決してゴールがどこかなど、誰もわからない…けど、見えない未来はこれから彼等をどうして行くのか、
どうなるのか、それを知るのは先の話だ。