第14章 四次元の彼と日本人の彼女
信頼される君に
話は戻るが、どうして、彼が日本人でメイクの彼女を好きになれないのか…それは…彼等の昔のメイクに原因がある。
「ふっふ……僕とレイとの約束だからね…それより…今日、仕事じゃないのに…なんで、その口調?
今日はメイク道具の補充でしょ?」
「おや?…なんで知ってるんっすか?…まぁ……口調は…普通だとなれない人もいるみたいなので…」
彼女はジミンの声に気だるげに応え
テヒョンはその姿に
普段とあまりに違う為、目を丸くする。
え?あれがあの子の素?なんか…顔に今の方が合ってるのにとテヒョンは思う。
「なんで…?…プライベートはノウカンなんだから…普通に喋って欲しいんだけどな………」
「全く…随分懐かれたもんですねぇー…」
テヒョンは何処かで、彼女もあのメイク達や…過去の出来事にいる。あるメイクと彼女を重ねていた。
だから信頼なんてしないし、好きにはなれないのだ
もちろん、日本のARMYは好きだし、日本も嫌いじゃない…ただ…彼女があまりにもテヒョンが知っている彼女が過去の彼女に似ていたから…
過去のあの子は、初めて、彼等についたメイクの子だった。その子は日本人で、彼女のようによく笑い、テヒョンはよく彼女に懐いていた。
しかし、彼女は彼等を裏切った。
私物が無くなったり…アンチの増加も全て彼女の仕業だった。
メンバー達はもしかしたら、その話を忘れてしまったのかもしれない…、でも、テヒョンは彼女が嫌いだ………だって、あの子を思い出すから
それは…きっと…PDだって知ってるはずなのに…なんで…
テヒョンはそう眉間にシワを寄せる。
君は…なんで此処に来たんだよ…
そして、そう…心の中で呟くのだった。