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星のメイク【BTS】

第12章 彼女の居場所


宿舎に戻り、ナムジュンは玄関前で咄嗟に彼女を呼び止める。


「サクラギさん!」

「……どうしました?ナムジュンさん」

あんな話を聞けば、彼女に自身の気持ちも伝えなければならないと思った。


「貴方は…やっぱり……信用は出来ない……俺らはメンバーと共に上に行かなきゃならないから……君はいい人だと思う!でも日本人という事はきっとついてまわるだろう……世間体的に悪いか……悪くないか……俺はきっとずっと考えるよ!…

……けど……君の居場所は無くさないし……君の事…
…リーダーとしてじゃなくて……キム・ナムジュンとしては…知って行きたいって思ってる!」

ナムジュンの言葉に…彼女は振り返り、

そっと彼に近寄ると。
そして、太陽のような微笑みで、呟いた。

「ありがとうございます…ナムジュンさんのお気持ち…で構いません……
やはり……ナムジュンさんは優しい人ですね……そんな事私に言ってもなんのメリットも無いのに…」

…俺は優しくない
……だって…君を知りたいって言いながら……君を…俺達の事を脅かすと思ったら直ぐに切るって言ってるんだから……

拳を握るナムジュン…
彼女はナムジュンが握りしめた拳を見れば
その手に自身の手を重ねる。

「いいんですよ……アイドルは逆境の中にいるものだ…それは…私が色んなアイドルに会って来たから分かります……
…だから……ナムジュンさんが切りたくなったら…何時でも切って下さい……
私はメイクができればそれ以外何も…望まないから…
ちょっと…
話過ぎましたね……帰りましょう!…」

彼女はそう申し訳なさそうにナムジュンの手を離す。

ナムジュンはそんな彼女に思ったんだ。

あぁ…君は…強い子なんだね…って…

だから…かな……少しだけ…君の居場所がもし…ここになったら?って考えてしまうのは……

だが、彼は知らない……この思いがもっと深いものになって行くのを………
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