第9章 不思議メイクさん
2人の言葉は何時間も待っていた彼女にとってかなりの屈辱的な言葉だ。
流石に彼女達の言葉に先程思いを沈めたジミンは苛立ち椅子から立ち上がる
「あいつら!?レイが何時間前からいると思って…!」
そうだ…彼女はここに来て誰よりも早く準備をしていたのに…
お前等は僕等を防弾少年団としか…男としか見てないくせに…
ジミンは拳を握りしめ、
彼女の事を少しだけ気に入り始めた3人も
先程の2人の言葉は不快にしかならなかった。
でも、彼女は怒るジミンや3人に気づくと口パクで
〝ありがとう…大丈夫〟
とだけ伝える。
これには4人は放心状態で
彼女は悔しくないのか…
遅かった僕達の為にあんなに早く来て
恐らく、スタッフにも挨拶をしてくれていたのに…
ジミンはそう唇を噛み締めれば、
ホソクが彼の肩を叩いた。
「ジミン心配するなよ!レイちゃん大丈夫って言ってんだからさ…」
すると彼女はジミンの心配とは裏腹に
2人のメイクの言葉に微笑んだ…
でも、今までとは違い不敵に…
まるで、やれるならやってみろと言わんばかりに綺麗に見えた。
「じゃあ!お願いするっス!でも、テーマと統一感は守って下さいっスね!」
「はぁ?テーマ?」
「知らないんですか?この番組…監督が毎回コンセプトに合わせたセットを作るんです……知らないのですか?」
彼女の言葉に何も言い返せない2人…
そりゃ…そうだ知るわけない…
だって彼女達はさっき来たも同然なのだから…
「そんなの知らないわよ!?それが何?」
怒る2人に彼女は筆を持ち替え彼女達を指さした。