第9章 不思議メイクさん
4人と会話をしながらも、
彼女は物の数分で彼等を仕上げた。
彼等は鏡で自分の姿を確認すると
あまりの完成度に口が塞がらなくなる。
「これ…本当に僕なの?」
「それ、俺も思った…」
「……凄い……」
ジンとジミンは鏡で顔を見合わせ…て、
ジョングクも大きい瞳をさらに大きくさせ驚いている。
それほど…彼女のメイクは素晴らしかった。
ムラなく塗られたファンデーションは肌にピッタリあっており、透き通った色を放っている。唇は潤い、キラキラ輝いていた。
これは本当にメイクと呼んでいいのだろうか…魔法ではないのか…と疑うくらい…素敵なのもで…
そんな放心状態になる3人と違い
ホソクは、
すかさず彼女の元へ走り出した。
「レイちゃん本当にメイク上手いんだね!……これほどとは思わなかったよ!ビックリだ!」
ホソクの言葉に彼女は当たり前という顔でこう言った。
「そりゃ!皆さんの魅力が最高なんですから当然っス!」
皆の魅力……そう言われれば、4人は一気に彼女のまた魅力に取り憑かれる。
自信の腕を褒めるわけでも…媚びるわけでもなく…彼女は心から言ってくれたのだ。
俺等には…魅力があるって…
そうだ…初めから彼女は言ってたな…
俺等の魅力を引き出すと…
ホソクは彼女の言葉に心からむくもりを感じた。
それと同時に…後から来た3人を彼は見た。
ホソクに続き3人も彼らを見つめているようだ。
早く…3人も彼女の魅力に気づけばいいのになぁ……
だって……彼女は、たった1年だけかもしれないけど……
紛れもなく…俺等が探していた。
俺達を俺達として、見てくれる人なのだから……