第1章 自責の念
【不遇の果て】
6つの時、ケニーに拾われた。
「お前、名前は?」
「ジャーリー」
ケニーは強く、賢く生きる方法を教えてくれた。
「いいか。女として生きるな。お前は男になれ。娼館に売られるのがオチだ」
全てケニーは正しかった。
「ジャーリーって名前も捨てろ。ジャーリーってのは大昔の不吉な魔女の名だったな。その魔女ってぇのはな…」
ケニーは昔話をしてくれた。
まだ6つのジャーリーには話の内容は難しかったが、男として生きること、そして、一人で何でもこなせる強さを身につけることだけは分かった。
「お前は今日からアルバと名乗るんだ」
アルバはこの日から男になった。