第8章 ドロップス
桃色のドロップは出会いのドロップ。
白色のドロップは始まりのドロップ。
黄色のドロップは恋が色づき始めたドロップ。
青色のドロップは悲しいドロップ。
緑色のドロップはまた新たな恋のドロップ。
赤色ドロップは色んな恋が詰まったドロップ。
名前は幸村と手を繋ぎ帰る途中、スーパーにより、懐かしいあの日と同じ缶を見つけ、それを購入した。
幼馴染と味わったそのドロップス。今、隣にいるのは幼馴染では無いけれど、幼馴染と同じように大好きな人。
そんな大好きな人と、大好きなドロップスを味わう。
「大好きだよ、精市くん」
「俺も、大好きだよ、名前」
二人、顔を見合わせ、擽ったさに笑いあった。
貴方の心という缶の中に、素敵なドロップスが詰め込められますように。
2018.8.27