第2章 再会
「じゃあ、てれび戦士を再び集めるんですか? 虎南分析官や蝶野教官や中田博士や慎吾助手もご一緒ですか?」
「うちのスタッフの名前も知っているのか?」
大野課長は驚いた顔をしたけれど、ゆっくりと首を横に振った。
「戦うための戦士は集めない。「てれび戦士」として活躍していた子ども達には集まってもらって、話は聞かせてもらうが、まずは「どちゃもん」、特に「超次元帝国」とやらにさらわれて、異次元獣に改造されたという、どちゃもんを探し、未来からのメッセージを伝えるために、ここへ来た」
「こまちまちこさんに会いに来たってことですか?」
「そうだ。そして、未来のこまちまちこに頼まれて、君にも会いに来た」
ふわり。いきなり抱き締められた。
「不思議だな。君とは初対面の気がしない。ひどく……懐かしい」
この人は、私と約束した『未来で待ってる』と言った大野課長とは違う人なのに、あの大野課長は歴史が変わって消えてしまったはずなのに、こんなにドキドキするのは、なぜ?
微笑んで、大野課長は告げた。
「実は、私の時代には、21世紀に「国立異次元獣対策センター」の大野拓朗という人物が、茶の間戦士に残したというメッセージが残っている。未来を信じるという内容だった。その人物の顔と名前が私とそっくりだったということで、私は今回の任務に抜擢されたのだが、……引き受けて良かった」
この人が、大野課長が言い残した、『キミたちが守った平和な未来に生きている、別な大野拓朗』なの?
気付かないうちに、私はポロポロと涙をこぼしていた。
会えた! また、大野課長に会えたんだ、私!
「こまちまちこに君の話を聞いた時から、ずっと会ってみたかった。君も茶の間戦士だったと聞いている。こまちまちこと話した後で、君の話も聞かせて欲しい」
「はい!」