第2章 再会
はあっと大野拓朗は大きく息をついた。
「……もしかすると、生まれ変わっても、私が会いたかったのは、あなただったのかもしれないな」
目の前の青年は片手を差し出した。
「初めまして。大野拓朗と申します。あなたのお名前を教えていただけますか?」
大きくて温かい手に懐かしさを感じるのは何故だろう。優しい瞳が嬉しそうに笑っているのは……?
今はつないだ手を少しだけ、離さないでいたかった。
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※あくまで、2.5次元です。
ヒロインが再会する大野拓朗さんは、『消えてしまった大野拓朗課長の代わりに、21世紀を生きる大野拓朗さん』です。
実在の人物とは関係ありません。