第9章 ~奪還、そして想い~⭐家康ルート⭐
(あの時のは、全てを拒絶していた。
でも、信長様がの心の闇を少し照らしたことには間違いない)
家康「しかも、俺だけ未だに“家康さん“って呼んでるし…」
そう呟き、にわかに苛立つ気持ちを落ち着かせようと台所へ向かう。
(あれは………)
家康「?」
台所へ向かう廊下を歩いていると、視線の先に台所へ入ろうとするの姿が目に入る。
「あ、家康さん?まだ起きてたんですね」
(まただ…)
家康「あんたこそ、こんな時間に何してるの…?」
言い知れぬ苛つきに戸惑ってしまい、冷たい言葉をかけてしまう。
(違う。こんな言い方じゃなくて、もっと他の言い方があるのに)
は怯えたように体を縮める。
「あ…目が覚めたので、お水を飲みに…」
張り詰めたような空気に居たたまれなくなったは足早に台所へ入り、湯呑みに水を注ぐ