第8章 ~奪還、そして想い~⭐信長ルート⭐
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「う…ん…?」
心地よい温もりを感じて、ゆっくりと目を開ける。
いつの間にか布団で寝ており、同じ布団の隣には
信長がに腕枕をする形で、その体を抱き締めたまま静かな寝息をたてていた。
(うわぁ、寝顔までかっこいい…
信長様のことが好きって自覚しちゃったせいで、緊張する…)
ドキドキと鼓動が早くなり、顔が熱くなってくるのがわかる。
(いつの間にか、どうしようもできないくらい信長様が大好きで……信長様で頭の中が一杯になってる
だけど、信長様にとっての私は験担ぎのようなもの
この思いを口にすることは到底許されることじゃないよね)
は胸の奥がキュウっと締め付けられ、視界が霞む感覚に耐えきれずそっとその腕から離れる。
信長「……待て、何処へ行く」
「あ……っ」
布団から抜け出そうとするの体をぐっと引き寄せ、再び横に寝かせる。
信長「まだ夜明け前だ。もう少し寝ていろ」
まだ完全に覚醒しきれていない信長はを抱き締め、まるで甘えるかのようにすりっと頬擦りする。
「でも……信長様の腕が痺れてしまいます…私は部屋に戻るので、ゆっくり休んで…」
信長「駄目だ」
信長はが最後まで言い終わる前にバッサリとその言葉を遮る。
信長「貴様に拒否権はない。大人しくこのまま眠らせろ」
掠れた声でそう言い、の髪に頬を埋める。
「…はい」
も惚れた弱味と諦め、愛しい人の体温を感じながらもう一度穏やかな眠りについたーーー