第7章 ~奪還、そして想い~
女中「様っっどうかお気を確かにっ…!!」
「いやぁぁっ!触らないで!…来ないでぇぇっっ!!」
女中「様っ…」
武将達がの部屋の前まで来ると女中に向けて枕や布団、反物など、部屋中の物を投げつけていた。
秀吉「……っ」
女中「目を覚まされた途端、怯え出し…申し訳ございません」
秀吉「…いや、見ていてくれてありがとな。もう下がっていいぞ?」
は全身で拒絶するように頭を両手で抱え涙を流しながら、ガタガタと震えていた。
その姿を見るだけで、どれ程の恐怖を与えられたのか分かるほどに怯えきっていた。
(このような姿は幾度と無く見てきた筈だが、なぜ目の前の姿がだと此程までに胸がざわつく…?)
信長は恐怖に震えるを見据え、己の心にある感情を持て余す。
家康「…、落ち着いて。此処にあいつらは居ない。もう大丈夫だよ…?」
家康はの側にそっと近付き、腰を下ろすと出来る限り優しく声をかける。
「ひっく…うぅっ…ひっく…やだぁぁ…来な…で…」