第1章 魔法の扉
嘘!
ここアニメで見たことがある…
扉の向こうには本当にテニプリの世界が広がっていた
「夢じゃない…よね?」
自分の頬を抓ると痛かった。
「本当だったんだ…梨香の噂話」
ってことは、この世界のどこかにあの子が居るんだよね…
いてもたっても居られなくなって街中を歩いていると
ストリートテニスのコートを見つけて、一度行ってみることにする。
ラリーの音が聞こえる!
「はぁっ!」
「やるじゃねーか、越前!」
越前って聞こえたので大急ぎで階段を駆け上がる。
「…どーも。桃先輩はもっと頑張った方が良いんじゃない?」
「かぁー…生意気な奴だなぁ!お前は…んじゃ本気でいかせてもらうぜ!」
2人は集中しているのか、ベンチに腰掛けた私には気付いていない。
「越前!ちょい休憩しようぜ?」
「何、もう終わり?…桃先輩、まだまだだね」
あ、ラリーやめてこっちに来る…
ベンチからコートはかなり離れているので声は聞こえないけど、
何か私を見ながら話してるみたい。
「うるせーやい!って、ん?あの子誰だ?」
「…さぁ?俺は知らないッスよ?」
「可愛い子じゃねーの…おい、声かけてみようぜ!」
「俺は…別に」
「照れんなよ!おーい!ベンチに座ってる子ーちょっとこっちきてくれー」
大きく手を振る桃ちゃんに気付く。
「ん?私、桃ちゃんに呼ばれてる?」