第5章 繋がる想い(前)
翌日も早朝から潤の捜索が再開された
事務所も俺達のスケジュールを調節してくれ、ここで潤の帰りを待っていたが…
智「…まだ見つからないのかよ…」
昼になってもまだ潤は見つかっていなかった
…間もなく24時間になる…
『ニャー…』
翔「お前…まだ居たのか?」
昨日の黒猫が俺に近付いてまた擦り寄ってきた
…何だろう…何か慰めてくれてるような…
本当に潤みたいな奴だな…
暫くそうしていたら…
『フーーーッ!』
翔「…どうした?」
突然毛を逆立てて威嚇し始めた
猫の目先を見るとそこには
「櫻井さん、ちょっと良いですか?」
昨日のスタッフが立っていた
翔「え?良いけど…何?」
スタッフ「松本さんの事なんですが…ここではちょっと…」
翔「えっ!?」
スタッフ「向こうで話しませんか?」
俺は立ち上がりスタッフの後をついて行こうとしたら
『フーッ、フーッ』
翔「…?」
何故か猫が俺のズボンをくわえ、引っ張っていた