第5章 繋がる想い(前)
結局潤を見つける事が出来ないまま日没となり、今日の捜索は打ち切られた
潤…お前何処にいるんだよ…
早く無事な姿を見せてくれよ…
俺は事務所が用意したロッジで潤が入った山を見つめていた
雅「翔ちゃん…夕飯食べないの?」
翔「…いらない…」
皆が俺を気遣って声を掛けてくれたけど、俺は潤の事が気になって何もする気にならなかった
和「気持ちは解るけど、それじゃあ翔ちゃんの身体が持たないよ?」
翔「…今頃潤もお腹空かせて救助を待ってるかも知れないと思うと…そんな気にならないんだ…」
智「翔くん…」
そのまま山を見つめたまま、座り込んでいたら
『ニャー…』
翔「…お前…何でここに…」
さっきの黒猫が側に近寄って俺の手をペロッと嘗めてきた