第20章 優しい死神くん
〜雅紀side〜
ー数時間前ー
「…ま…き…」
…なんだろう…声が聞こえるけど…
「ま…さき…」
俺の事を呼んでる…?
もしかして…翔ちゃん…?
「雅…紀…雅紀…」
…ああ…違う…
翔ちゃんはこんな濁声じゃないな…
じゃあ無視してもいっか…
「いい加減起きんかっ!雅紀!」
雅「うわっ!」
いきなり怒鳴られて飛び起きると、そこは見知った部屋だった…
…あれ?ここ閻魔室…?
雅「え?な、何で俺ここに?」
俺、確か翔ちゃんに神魂渡して…もう肉体も消滅したハズ…
雅「ま、まさか翔ちゃん…!」
閻「お前が神魂を入れた人間なら、お前の神魂のお陰で助かったわい」
雅「助かった…?良かったー…」
閻「何が良かっただ!お前は一度ならず二度までもあの人間を助けおって!この戯けがっ!」
雅「まあまあ、おっちゃん落ち着いて。そんなに興奮すると…」
閻「血管切れるわっ!」
…ならそんなに怒鳴らなくても…
雅「…あれ?そういえば俺の魂無くなったのに何で…」
閻「ワシが『人口魂』を造っていれたんじゃ」
雅「オー!おっちゃん凄いっ!」
閻「おっちゃんと言うな!閻魔様じゃ!」
…せっかく褒めたのに…