第20章 優しい死神くん
雅紀は死神で俺は人間…
本来なら相見える事なんてなかった…
けど雅紀は俺の事を助けてくれて…命の尊さを教えてくれて…
翔「何でそんな奴が、俺の為に大切な命捨てるんだよっ!」
俺が助かっても、雅紀がいなきゃ全然嬉しくないよっ
翔「…ここから落ちれば、また雅紀に会えるかな…」
そう思って、俺は目の前にあったフェンスに手を掛けた…
待ってて雅紀…直ぐに側に…
「…翔ちゃん美人なんだから、これからもっといい人に出会うかもしれないのに、そんな死神の為に大切な命捨てちゃダメだよ…」
そうだ…雅紀はそうも言って…
…え…?
…死神…?
俺はゆっくり後ろを振り向いた…するとそこに…
「…久しぶり…翔ちゃん…」
翔「ま…さき…」
今1番会いたい人…雅紀がいた…
俺が動けず固まっていると、雅紀が笑顔で近付いてきて、俺の身体を優しく抱きしめてくれ…
雅「…ごめんね翔ちゃん…会いたかったよ…」
翔「雅…紀…ホントに雅紀…?俺夢見てる訳じゃないよね…?」
雅「うん…夢じゃないよ…正真正銘死神の雅紀だよ」
翔「ま…さき…雅紀…雅紀っ雅紀っ雅紀ーーーっ!」
俺は雅紀の胸の中で思い切り泣いた…