第15章 それぞれの空の下
智「…今日そんなに寒かったっけ?」
翔「別に…寒くはないけど…」
雅「え?でもさっき…」
『お腹空いたよー…』
雅「え?今誰がお腹空いたって言ったの?」
すると皆は揃って顔を左右に振り
潤「誰もそんな事言ってないよ」
雅「え?」
な、何で?今はっきり聞こえたのに…
和「雅紀兄さん…頭大丈夫ですか?」
雅「違うって!ホントに聞こえた…」
『ニャーーー…』
智・雅・和・潤「…は?」
翔「うわっ!」
ね、猫の声?何で?
すると翔ちゃんの側にいた潤が何かに気がついた様で…
潤「翔兄さん…上着の下に何入れてるの?」
翔「えっ?あ、いやこれは…」
『ニャーーー…』
智「…まさか翔くん…」
そこで観念したのか、翔ちゃんは上着の前を開いた
するとそこからピョコ…っと仔猫が顔を覗かせていた
雅「…ど…どうしたの?翔ちゃん…その仔猫…」
翔「…それがちょっと…」
和「はあー…旦那の次は奥さんもですか…この夫婦は揃いも揃って…」
『お腹空いたよー…』
雅「…あれ?」
…また聞こえた…もしかして…
雅「この声…この仔猫…?」
翔「え?」
う…うそ…俺猫の声が聞こえるのっ!?