第12章 小さなライバル?
…暫くって…いつまで冷やせば良いんだ?
いい加減手が冷たくなってきたから、そろそろ良いだろうと思い、水を止めて近くにあったタオルで手を拭いてると
智「…ん?」
側にいた健太がうつ向いたまま佇んでいた
…何か静かすぎて気味悪いな…
健「…めん…」
智「…あ?」
健「ごめん…」
…こいつ…意外と素直だな…
智「気にすんなって。俺が勝手にした事だし、元はと言えば俺のせいでもあるしな」
健「…何であんたのせい…」
智「俺が子供なんだからって言った事が気にくわなかったんだろ?お前の気持ちも考えないで悪かったよ」
俺の言葉に驚いた顔をしていた健太の前にしゃがみ、健太と目線を合わせて
智「お前が翔くんに認めてもらいたかった気持ちは解る…けど無理して大人にならなくても、何時かは大人になるんだから、今は甘えれば良いんだよ。大人になったら甘えられないんだから、子供の特権だぞ?」
健「…さ…」
翔「智くん買ってきたよ!」
翔くん何でそんなに買ってくるの早いんだ!?