第11章 それぞれの別世界
急いで横断歩道を渡り反対側の歩道まで来て、さっき智達が入っていった隙間に駆け込んだ
暫くすると男の声で
「良いじゃねえか、ちょっとくらい」
智「やっ!は、離してっ!」
「助けを呼んでも無駄だせ?この辺りは人通りも少ないし、声も歩道までは聞こえねえよ」
やっぱりアイツら智の事!
雅「おい貴様ら!こんな所で何してる!」
「えっ!や、ヤバい!」
俺が来た事で慌てて逃げようとしていたが
雅「待てっ!」
逃がすまいと思い、捕まえようとしたら
智「ま、待って!」
雅「えっ?」
何故か智が止めに入ってきた
その隙に男達は走って逃げてしまった
雅「何で止めるんだよ智」
智「揉め事はダメだよ、俺のせいで雅紀くんを巻き込みたくないから」
はぁー…ホントお人好しだな…
まあ、そこが智の良いところなんだけどな…
雅「それより、智大丈夫だったか?」
智「うん…雅紀くんのおかげで何も…ありがとう」
そう言って智は微笑んでいた
ああ…もうダメだ…
智「えっ…ま、雅紀くん?」
俺は思わず智の身体を抱き締めて
雅「智…俺お前の事好きだ」
智「…えっ?」
勢いに任せて告白してしまった…