第11章 それぞれの別世界
和『うかうかしてたら大野さん取られちゃうよ?』
…うかうかしてるつもりはないけど…
正直悩んではいた…
男から…しかも恐らく智は友達だと思ってるだろう俺から告白されて、迷惑するかもしれないし…
そう考えると…
雅「…俺も臆病になったなー…」
『翔』に告白した時は無理矢理抱こうとしてたのに…
かといって、潤に相談なんて恥ずかしくて出来やしない…
雅「そうなるとやっぱり…翔…?けどなー…翔に相談したら確実に潤にバレるだろうな…」
そんな事を延々と考えながら市内を歩いていたら
雅「…あれ…智…?」
俺が歩いていた歩道と反対側の歩道を智が歩いているのが見えた
…何なんだよ…このタイミングの悪さ…
うーん…声かけるかどうするか…
立ち止まって悩んでいて、ふと気が付くと
雅「…ん?何だ?アイツら…」
男が2人智に話しかけているようだった
智の友達か?なら俺が声かけたら気を遣うよな…
そう思ってその場から離れようと歩きかけたその時、男が1人智の腕を掴みビルの間に入ろうとしていた
その時の智は
雅「智…嫌がってる?」
その男の腕を振りほどこうとしている様だった
雅「…ヤバい!」
俺は思わず智の元に走り出していた