第10章 雪から生まれた想い
潤「兄さんも…記憶が残ってる…の?」
翔「うん…俺も驚いた…記憶は全て失うって聞いてたのに…でも、そのお陰でまたお前に出会えた…」
そう言って兄さんは俺の身体を抱き締めてきた
潤「兄さ…」
翔「…ごめん…ごめんな潤…長い間お前を一人にして…」
潤「…兄…さん」
翔「…あの時…俺が人間になったあの日…お前の声聞こえてた…」
…えっ…
翔「俺…お前になら魂をあげても良かった…お前が俺の事許せないならそれでも…けどお前は行かせてくれた…俺はそんなお前の優しさに甘えて一人…本当にごめん…」
潤「兄さん…」
その時、俺の肩がだんだんと濡れてくるのが解った
兄さん…泣いてるのか…
翔「潤…一緒に暮らそう…」
潤「…えっ…」
翔「俺と一緒に行こう…今までお前一人辛い思いさせたけど、これからは一緒にいられる…人間として俺と…相葉くんと一緒に生きよう…」
雅紀と一緒に…生きる…
人間として…
潤「うん…うん…」
俺は兄さんの胸に顔をうずめ、涙が枯れるまで泣き続けた…