第1章
寛が来た時はほっそい体をいつも心配して「ちゃんと食べなきゃならんだしよ〜」って縁側で一緒につんすこうつまみながらさんぴん茶すすってる光景は妙に和んだ。
永四郎が来た時はテニス部の顧問の先生と勘違いしてずっと永四郎の事を先生、先生って呼んでるから、しばらく皆んな面白がって永四郎の事を先生と呼んでからかったらめちゃくちゃキレられて1週間ゴーヤー食わされたな…
いつだっておばあの周りは笑顔や笑いがたえなくて。
いつだっておばあもなんくるないさーって笑ってるんだよ。
だけどだんだん体が弱ってきてるおばあは歩くのが不自由になって、砂浜を歩く事が難しいらしく、とうとう今年の浜下りには行けないなと悲しそうな顔でポロっと言うから、なら俺がおぶって浜までつれてやる!って言ったら凄く喜んでくれた。